February 4, 2021
先に「Googleマイビジネスってなんだろう?」という問題に対する個人的に考える結論を述べてしまいますが、「Googleマップ、Google検索、ローカルガイド、Googleマイビジネス独自機能、Google広告のそれぞれ一部機能を横断的に利用できるビジネスオーナー向けプラットホーム」だと考えています。
“Google マイビジネスは、さまざまな Google サービス(Google 検索や Google マップなど)上にローカル ビジネス情報を表示し、管理することができる無料ツールです。” Googleマイビジネスヘルプより引用
もう少し分かりやすく述べると、無料で借りることが出来る「Googleのサービスで表示されるビジネス情報のコントロールをし易い仕組み」がGoogleマイビジネスということでしょうか。
この仕組みを使えばGoogle検索やGoogleマップ検索などの結果に自分のビジネスを表示され易くできますし、より魅力的に見せたりアピールが出来たりするのですから「管理する面倒や手間はあるけど、タダなら使わないより使った方が良い」と思います。ただ、ネガティブな話も聞いたことがあるかと思いますし、利用している方の中には今現在困っている方もいらっしゃるのではないかと思います。そういった事も知って理解したうえでGoogleマイビジネスを利用するのか、利用しないのかを判断するべきだろうというのが僕の持論です。
Googleマイビジネスでできること
大まかに3つのメリットが謳われていますが、要約すると次のような内容かと思います。
- ビジネス情報の管理ができる(営業日や営業時間、電話番号などビジネスの基本的な情報の管理ができます)
- ユーザーと交流ができる(投稿による情報発信や、クチコミに対する返信などができます)
- ビジネスのアピールができる(検索結果に表示される可能性があるので新規客を獲得できる可能性があります)
まず、ビジネスの詳細が表示される場所は主にGoogle検索の検索結果とGoogleマップの検索結果、同様にアプリでの検索でも表示されます。表示される内容は主に「Googleマップ上で位置を示すピン」「ビジネス名」「写真」「ホームページのリンク」「所在地」「営業時間」「電話番号」「混雑する時間帯」「クチコミ」「ビジネスの説明」「投稿や過去の投稿」です。写真にはストリートビューと呼ばれる360°写真も含みますし、Googleマップの場合は経路も表示できます。余談になってしまいますが僕個人的にはスマートフォンで経路案内機能を使ってカーナビ代わりに利用したり所要時間の確認に使ったりもしています。出発時間を指定すると条件下での想定所要時間が出ますし、到着時間を入れると逆算で出発時間を教えてくれるので目安になって便利です。
ビジネス情報の管理ができる
ビジネスの詳細が表示される場所は主にGoogle検索の検索結果とGoogleマップの検索結果、同様にアプリでの検索でも表示されます。表示される内容は主に「Googleマップ上で位置を示すピン」「ビジネス名」「写真」「ホームページのリンク」「所在地」「営業時間」「電話番号」「混雑する時間帯」「クチコミ」「ビジネスの説明」「投稿や過去の投稿ですが、「Googleマップ上で位置を示すピン」「ビジネス名」「ホームページのリンク」「所在地」「営業時間」「電話番号」と、かろうじてメインの写真は比較的思う通りにコントロールできます。下図はGoogle検索とGoogleマップ検索で検索結果に表示されるビジネス情報です。
ユーザーと交流ができる
クチコミが投稿されると登録している人にメールなどで通知が届きますので、返信することによってユーザーと交流することができます。高評価を頂いたらお礼を、低評価しかもらえなければ来店のお礼と満足してもらえなかったことに対するお詫びを、Googleマイビジネスの管理画面から返すことが可能です。また、「質問と回答」機能を利用して質問するユーザーに対し、適切な回答をすることも可能です。
ビジネスのアピールができる
Google検索やGoogleマップ検索の結果に表示されるので、新規顧客に見つけてもらえる可能性があります。正しく充分な情報が掲載されていれば新規顧客に対してアピールが可能です。また、投稿機能を活用してイベントなどの情報を発信していれば併せて表示されるのでアピールになります。下図はGoogleマイビジネスの機能を利用した投稿記事のプレビューです。
Googleマイビジネスで困ること
上記のGoogleマイビジネスでできることは、即利用するメリットであると理解していただけるかと思いますが、逆に困ることもあります。この困ることをデメリットと言ってしまって良いかどうか判断に悩むところですが、こういった問題を理解してもらうことは大切だと考えます。また、困ることの前に大前提ですが、法律の他に「Googleの定めた諸々のポリシーに従わなければならない」ということを知っておいて欲しいです。この「ポリシー」を理解していないとマイビジネスの機能を利用する権限を停止される場合があるので注意が必要です。詳しくは改めてブログ記事にしたいと思いますが「Googleマイビジネス ポリシー」などで検索すれば調べることができます。強いて言うならGoogleの定めた諸々のポリシーが分かりにくいのも困ることなのですが、Googleマイビジネスには大きく3つの困ることがあります。
- 表示される内容をコントロールできない(ビジネスオーナーの都合ではなく一般ユーザーの役に立つかどうかが基準になる)
- ビジネス情報が変更される(第三者が「情報の修正」を提案でき、Googleによる変更もされてしまう)
- 知らないうちに機能が変更される(ヘルプページに掲載されるケース以外に先行テストが実施されることがあるように感じる)
表示される内容をコントロールできない
Googleマイビジネスの管理画面を使ってビジネス情報や写真を登録することはできるのですが、必ずしも希望通りに表示されるとは限りません。比較的希望通りに表示されるのは「Googleマップ上で位置を示すピン」「ビジネス名」「ホームページのリンク」「所在地」「営業時間」「電話番号」と、かろうじてメインの写真と述べましたが、逆に「写真」や「クチコミ」はコントロールできません。
全てのビジネスオーナー(あるいはGoogleマイビジネス運用担当者)が経験するという訳ではないのですが、最もGoogleマイビジネスを利用している中で困るであろう問題は「ネガティブなクチコミ(コメント)」ではないかと思います。Googleマイビジネスでは一般ユーザーが書き込むクチコミを削除したり非表示にする機能はありませんし、Googleはスパムやガイドラインに違反するクチコミ以外は削除してくれません。ビジネスを管理する側にとっては耳が痛い(あるいは腹立たしい)内容であってもユーザーにとっては主観的な事実上の出来事であると考えられるからです。後にクチコミを目にする他のユーザーにとって、それらが参考になると考えることが出来るからです。
少し妙な例え話ですが、大学生など若い人たちにに人気のアットホームで明るく賑やかな居酒屋が在ったとします。そこに僕のような少し変わった客がふらりと来て、帰った後でクチコミを書き込むわけです。評価は星が一つで「たまたま出張で来て見つけたので入ってみたが、騒々しくて落ち着かない店だった。二度と行かないと思う。」です。
また、写真も希望通りには表示されません。お店でプロカメラマンに依頼して登録して写真より先に訪問されたお客さんの投稿写真が表示されたりします。どの写真が表示されるかはGoogleのアルゴリズム(プログラムの演算方法や法則)に依ると考えてください。
ビジネス情報が変更される
Google検索やGoogleマップ検索で表示されるビジネス情報には「情報の修正を提案」するためのリンクがあり、一般ユーザーが事実上の編集を行えます(細かな条件分岐があるので詳細は別の機会にこのブログで紹介したいと思います)。また、Googleがインターネット上で収集した情報によって変更されてしまうこともあります。下図のようにビジネス情報の修正提案は誰にでも表示されます。これは、Googleマップでも同じように表示されます。
知らないうちに機能が変更される
Googleマイビジネスの機能は基本的にヘルプページに掲載されていますし、拡張や変更があった際にはヘルプページの内容が変更されます。SNSでGoogleマイビジネスの公式アカウントをフォローするなど情報を得る手段はありますが、英語だったり、実はGoogleマップやGoogle検索の機能拡張や機能変更だったりと把握するのが大変です。ここにGoogleのテストなどが絡むと何が起こっているのかを正確に理解できなくなります。
大まかに「できること」「困ること」を並べてみました。さぁ、あなたはどうされますか?
個人的には「まず、やってみる」ことをお勧めします。将来起こるかもしれない問題は棚上げして「やってみる」です。特に中小企業や個人商店ならば、そのくらいのチャレンジは比較的簡単にできるのではないでしょうか。それが出来ないのであれば「とことん無視して気にしない」のが良いかと思います。
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